せっかくの「自転車旅」だから街を知りたい! 碑・像・案内板に注目
せっかくの自転車旅、ただ走り抜けるだけでなく、じっくり味わいたい、堪能したい
そんな時「碑」や「像(銅像・石像など)」「案内板(解説板)」に注目すると、いろんな地域の歴史にアクセスできる
サラッと通り過ぎるのではなく、ちょっと気になるアレコレに着目して、じっくり読んだり、調べたりすると、より「自転車旅」が楽しめる
碑・像・案内板
碑や像、案内板なんてそんなにアチコチある? と思うかもしれないけど、ちょっと気にしてみると、本当にたくさんある
普段歩いている道、よく通る場所にもあるかもしれないので、一度「絶対見つけてやる!」くらいの気持ちでチェックして欲しい。本当にたくさんあるし、普段は見過ごしているから
見過ごしていたいろいろに目を留めて、しっかり読む。家に帰って(もしくは手にしたスマホなどで)調べる。すると思いがけない色々がわかって、だんだん楽しくなってくる
各地の「碑」を観る
「碑」とは、後世に伝えるために、石面に文字を彫って記念として立てた石のこと
「◯◯跡」「◯◯の地」などだけのこともあるし、周囲に案内板が設置されていることもある。城跡や古戦場跡などは見つけやすいし、多いのでそういうところに行くとワクワクしたりして
写真は滋賀県近江八幡市安土の「セミナリヨ跡」。近くに案内板もあったはず
織田信長の庇護を受け、宣教師オルガンチノがつくった、日本初のキリスト教学校のこと。本能寺の変の後、安土城とともに焼失した
こういうのを見て、調べて、「おお、歴史で習ったよ」ってなると、すごく楽しくなるんですよねー
安土に「安土城」があるのは有名だろうけど、それ以外にもいろんな史跡があるのだ
写真フォルダを探したら、他にもこんな「碑」の写真が。どういうものなの? とか、調べると面白い。とくに「長岡京発見の地」の碑なんかは、由来やこだわりもあって楽しいじゃない
◯お玉お輿入れ石碑(勝龍寺城址・京都府長岡京市)
◯長岡京発見の地碑(京都府長岡京市)
◯金崎古戦場碑(福井県敦賀市)
像から関係性を知る
石像だったり、銅像だったり、歴史上の人物やキャラクタを象った像からも、いろんなことがわかる
そもそも、歴史上の人物、割と最近(昭和など)の人、神話の登場人物、架空の存在(アニメや物語のキャラなど)がすべてあるのが面白い
まず「これは誰の像なのか?」からチェックだー
お次は場所。基本は関係性のないところには作らないはずなので、「なぜココなのか?」ってところを考えつつ調べると「ああ…」となることも
たとえば、下の3枚の写真。石田三成公は「生誕の地」だからであり、番場の忠太郎も生誕というか、この辺り出身なので、その地に像がある。でも松本零士さんと敦賀・福井は、直接的には何の関係もないらしい。だったらなぜ? っていうところが、また「調べて楽しい」部分でもある
敦賀の「科学都市」「港」「鉄道」から想起して… ってところらしいけど、そういうのかえってすごく興味をそそられる
◯石田三成公像(滋賀県長浜市石田町)
◯番場の忠太郎像(滋賀県米原市番場)
◯『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』モニュメント(福井県敦賀市)
「案内板」は情報量がすごい
文字がぎっしり書かれた案内板
歴史や伝説などの知識をギュッと整理して教えてくれるので、すごくありがたい
お寺や神社、城などには、かなり力の入った案内板がたくさんあるので、それを見て回るだけでも「知った」気になれてすごくいいぞ
後で読み返すために、写真を撮って帰るのもオススメ
写真は、滋賀県長浜市余呉の「天女の衣掛柳」
天女たちが羽衣を置いて水浴びをしている時、その羽衣を隠されたので天に戻れなくなる… という話があるが、余呉にはその伝説が残されているという。水浴びに来た天女が衣を掛けた木がここって話だ
2017年の台風で肝心の柳が折れてしまったので、残念な写真ではあるんだけど。でも「あの伝説はここだったのか!(諸説あるけど)」と知る切っ掛けになって楽しい
案内板を見かけたら、積極的に止まって、読んで、写真を撮る。
まずは読んで、調べて…
「碑・像・案内板」は、まず現地で文字を読むところから。案内板は当然だけど、碑や像も横に文字があったり、近くに案内板があったりもするので、それもじっくり読む
もし近くに資料館的なところがあればしめたもの。そこに立ち寄れば、より深く、いろんなことがわかる
例えばこれ「國友藤五郎屋敷」などの碑が残る地域には「国友鉄砲ミュージアム」があるので、そこで國友の歴史がわかる。こういう、小さな博物館や歴史資料館に立ち寄るのも、自転車旅の楽しみなのだ
家に帰ってから関係する書籍を読んだり、詳しく解説しているWEBを調べたりするのもいい。手軽なところでwikipediaや個人サイトもありがたい
あれこれ調べていると、自転車で走った地域が徐々にクッキリしてくるし、今までに得た歴史や地理などの知識と繋がってくることもある。さらに楽しくなったら、歴史や文化について勉強してもいいし、もちろんしなくてもいい
すると「今度はあそこに行こう」と、次に行きたいところができてくるかもしれない